わが青春の奈井江町 地図に

「みんなの協力で記録として残すことができた。未来で役立ててほしい」
と話す製図した福地勝治さん(中央)と事務局の近藤章さん(右端)、聞き取りなどで協力した同期ら
【奈井江】青春時代を過ごした頃の奈井江を資料として残そうと、町内の中学校を1963年に卒業した生徒の同期会が地図を制作した。
中心となったのは奈井江中を卒業した福地勝治さん(77)==札幌市西区==。
「昔が懐かしくなり、奈井江で住んでいた自宅周辺の地図を描き始め、同期が手助けしてくれた」と話す。
過去の資料や聞き取りから計4枚の地図を完成させ、町に寄贈した。
地図は町全体と市街地、炭鉱労働者の住宅が多かった住友地区と白山地区の4枚。60~66年ごろの様子をいずれもA2判のトレーシングペーパーに手書きした。住人の名前を記した家のほか、ズリ山や選炭場、炭鉱へ向かう線路が記され、当時の活気を伝えている。
福地さんは白内障と右手の関節痛を患って迎えた2024年の正月、「喜寿を迎える年となって老い先を考えた時、何かを残したいと考えた」。
美唄工業高(当時) で建築を学び、札幌市役所で学校の建築などに携わったことで製図に明るかった。
「昔住んでいた自宅から少しずつ始め」ところ、それを知った同期生たちが協力を申し出た。
同期会事務局の近藤章さん(78)==札幌市西区==は「札幌に住む卒業生を市内の喫茶店やカラオケ店に呼び、聞き取りを始めた」と振り返る。
近藤さんらは関東に住む卒業生にもメールで情報求めた。「どのあたりに住んでいたか」「周りに何があったのか」などと同期生約50人に話を聞いた。1963年当時の航空写真を国土地理院から入手するなどし、地図の完成度を高めていった。
さらに今年4月まで1年間かけて集めた情報などを加え、福地さんが地図を完成させた。
さらに今年4月まで1年間かけて集めた情報などを加え、福地さんが地図を完成させた。
原本は6月27日に町に寄贈した。また、コピーしてA3判の本とし、町図書館に寄贈した。貸し出しはしていないが、図書館で読むことができる。福地さんは、「地図を見て当時を見て懐かしむも良いし、これからの世代がかっての奈井江を知る資料しても活用してほしい」と期待している。
卒業生への聞き取りなども踏まえて制作した1960~66年ごろの奈井江町全体の地図。
奈井江町の概況や年表も記している(福地勝治さん提供)
(旧)奈井江中学等 1963年卒同期会が制作 1960~66年ごろの地図
